トルコ、グローバル金融機関6行による同国株の空売りを禁止

2020.07.08作成

2020.07.08更新

トルコ、グローバル金融機関6行による同国株の空売りを禁止

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最大3か月に及ぶ措置を実施

トルコ当局がグローバル金融機関6行に対し、同国上場企業株式の空売りを禁止する決定を下したことが明らかになった。[1]

ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)とJPモルガンチェース(JPMorgan Chase & Co.)、メリルリンチ(Merrill Lynch)、バークレイズ(Barclays)、クレディスイス(Credit Suisse)、Wood & Co.の6行は、最大3か月にわたりトルコ市場に上場する株式の空売りを禁止されるとのことだ。この措置は、外国人投資家の心理に悪影響を与えるものと見られている。尚、同国当局は2020年2月、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによりグローバル株式市場が下落したことから、同様の措置を初めて講じていたが、7月1日に同規制策を解除していた。

またトルコ当局は今年5月、UBSとBNPパリバ(BNP Paribas)、シティ(Citi)グループと国内金融機関によるトルコリラ取引禁止措置を講じていたが、1週間も経たずして同規制策を解除していた。Tellimerの株式戦略部門ヘッドを務めるHasnain Malik氏によると、同国は2019年から通貨や株式市場関連の規制策の導入と変更を行ってきたが、結果的にMSCIトルコ指数の格下げの可能性が出てきているという。そして今回、当局が再び空売り禁止措置を講じたことで、同国の金融市場アクセスが更に悪化する中、グローバル金融機関各社によるリスク管理の徹底を図る動きが出てきそうだ。

official release 2020.07.08

出典元:

ニュースコメント

市場の信認を失うトルコ当局

トルコ当局は投資家フレンドリーとは言えない規制策の導入及び解除を繰り返し、市場からの信認を失っている状況だ。過去1年の間に外国人投資家はトルコ株式市場から44億ドルを引き揚げており、これは2015年以来最大の資金流出になるという。またトルコリラ建て債券市場に占める外国人投資家のシェアは、過去最低の5%未満まで低下しているとのことだ。加えて、BNPパリバがトルコリラ通貨ペアの新規注文を停止したほか、ThinkMarketsとOANDAジャパンはトルコリラ関連の取引制限措置を講じるなど、グローバル金融機関各社は同国通貨の流動性リスクなどを懸念している。一方で、トルコ唯一の証券取引所であるイスタンブール証券取引所はTrading Technologiesと提携するなど、市場アクセスの向上に努めている状況だ。同国の新型コロナウイルス動向に目を転じると、足元では経済活動の規制緩和に伴い感染の第2波が懸念されている。トルコ当局が新型コロナウイルス対策と共に、金融市場の信認を回復すべく如何なるソリューションを講じるか、その動静を見守りたい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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