EU各国の規制当局、空売りを禁止

2020.03.23作成

2020.03.23更新

EU各国の規制当局、空売りを禁止

ESMA

ライセンス・規制

ベルギーやオーストリア、フランスなどが規制策を導入

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴う市場ボラティリティの上昇を受け、複数のEU各国当局が一部の金融商品の空売りを禁止する緊急措置を講じた。[1]

ベルギー金融サービス市場局(Financial Services and Markets Authority)【以下、FSMAと称す】は3月17日、同国の認可取引施設を通じて取引された株式のネットショートポジションの構築及び増加に繋がる空売り注文を禁止する措置を打ち出した。同局は、金融商品の価格もしくは価値の下落により利益を得る個人または法人が行う如何なる取引も禁じるという。この措置は2020年3月18日から2020年4月17日までの1か月間実施され、取引施設もしくは店頭(OTC)の区別なく全ての取引に適用されるとのことだ。

FSMAのエグゼクティブディレクターであるHelmut Ettl氏とEduard Müller氏は、グローバル金融市場のボラティリティが急上昇している環境下において、投機的な空売りは深刻なリスクになり得るという。また、パンデミックと評される新型コロナウイルスが経済に悪影響を及ぼす状況下においては、金融市場の安定化と秩序ある市場が機能する下で投資家の不安を排除することが最優先事項であり、今回の措置は必要不可欠且つ適切であるとコメントしている。

FSMA以外にも、オーストリア金融市場庁(Financial Market Authority)【以下、FMAと称す】も3月18日、FSMAと同様の措置を1か月間にわたり適用した。[2]ただし、FMAの規制策は必要に応じて1か月よりも早期に終了する可能性があるという。また、欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】はフランス金融市場庁(Autorité des marches financiers)【以下、AMFと称す】が3月18日より講じる空売り規制策に同意する意見書を公表した。[3]尚、AMFの場合、1か月間にわたりフランスの認可取引施設を通じて取引された株式のネットショートポジションの構築、又は増加に繋がる全ての空売り注文を禁じる模様である。

新型コロナウイルスを巡り、市場のボラティリティが高まるなか、今後もESMAと欧州各国当局が一体となって安定した金融市場の構築に向けた規制策を講じると予想される。

official release 2020.03.23

出典元:

ニュースコメント

コロナショックに対応すべく緊急措置の策定に奔走する各国当局

新型コロナウイルスの感染拡大により、欧州株式市場の時価総額は2020年2月20日時点から30%超失われたという。また、NYSEがトレーディングフロアを一時閉鎖するほか、サクソバンク証券やゲインキャピタル・ジャパンなど複数の海外FXブローカーが証拠金率を引き上げるなど、新型コロナウイルスのパンデミックは金融市場に甚大な影響を及ぼしている状況だ。この深刻な状況を受け、ESMAがネットショートポジションの報告を要請したほか、日米欧の金融当局が揃って追加金融緩和策を講じるなど、グローバル当局が金融市場の安定化と投資家保護を図るべく緊急措置を一斉に講じている。他方で、FXCM ProがMaxxTraderを活用したオンボーディングを開始した。コロナショックによりグローバル金融市場が混乱の渦に巻き込まれるなかにおいても、海外FXブローカー各社が顧客ニーズにマッチした画期的なソリューションを打ち出すことを期待したい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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