国際決済銀行、バイサイド投資家によるFXGC準拠の必要性を指摘

2020.02.03作成

2020.05.13更新

国際決済銀行、バイサイド投資家によるFXGC準拠の必要性を指摘

FCA

ライセンス・規制

FXGCの更なる運用強化も要請

国際決済銀行(Bank for International Settlements)【以下、BISと称す】が事務局を務める市場委員会(Markets Committee)【以下、MCと称す】は1月30日、アセットマネジメント会社など、より多くのバイサイド(買い手)投資家が、グローバル外為行動規範(FX Global Code)【以下、FXGCと称す】に準拠する必要性があると指摘した。[1]

MCの委員長を務めるJacqueline Loh氏は、グローバル外為委員会(Global Foreign Exchange Committee)【以下、GFXCと称す】の委員長であるGuy Debelle氏に宛てた公開書簡において、多くの市場参加者がFXGCに準拠しているものの、一部の企業においては、同コードの採用が遅れているとコメントしている。FXGCを適切に機能させるためには、グローバルFX市場に参加する全てのプレーヤーが、同コードの準拠の必要性を認識しなければならないという。Loh氏による書簡は、各国中央銀行総裁で構成されるBISのグローバル・エコノミー会議(Global Economy Meeting)【以下、GEMと称す】の要請を受け、MCがFXGCの有効性を評価した後に提出されたものであり、同委員会は同コードの更なる導入を促す追加施策も提案している。

Loh氏は、現状、大口の機関投資家などごく僅かなバイサイドのみが、FXGCを遵守しているという。グローバルFX取引が拡大するなか、公正で効果的なFX市場の構築に向け、より多くのアセットマネジメント会社が、同コードを導入することが大切であるとのことだ。GFXCは様々な施策を講じてバイサイド投資家による積極的な遵守を促しているものの、各国当局や市場参加者が連携することで、追加施策を打ち出せる可能性があるという。また、比例性原則を更に発展させるなど、既存の遵守メカニズムの改善を図ることもできると指摘している。更に、MCは匿名のFX取引や、アルゴリズム取引プラットフォームを用いた取引を公開し、取引の透明性を改善すべくFXGCの運用強化も求めている。これらのMCによる要請項目は、2020年中に行われる予定のGFXCによる第一回FXGCレビューにおいて議題に上る見通しだ。GEMの議長を務めるMark Carney氏は、多くの市場参加者がFXGCを遵守しており、同コードはFX関連の課題解決を図る際の指針となるほか、FX市場の行動基準の改善にも寄与しているという。また、FXGCが適切でダイナミックなFX市場の構築に寄与すべく、GFXCのレビューを楽しみにしているとコメントしている。

尚MCは、主要国・地域の中央銀行の幹部で構成され、相互に金融市場の発展に関するモニタリングと、市場機能及び中央銀行による市場オペレーションの評価などを担っている。GFXCが今後実施するレビューを踏まえ、FXGCの運用強化に向けて、如何なる施策を講じるか注目したい。

official release 2020.02.03

出典元:

ニュースコメント

健全で透明性の高い市場の形成を目指すFXGC

2017年に策定されたFXGCは、1日に6.6兆ドル以上の取引量を誇るグローバルFX市場において適切な慣行に関する一連の原則を示している。FCAのほか、MASがFXGCの遵守を表明するなど、数多くの金融当局が同コードに基づく規制フレームワークの構築を行っている模様だ。FXGCを遵守した透明性の高い取引執行や適切なリスク管理、決済ソリューションなどの開発を推し進める金融サービスプロバイダーも散見されている。例えば、Ideal PredictionがFXGC準拠の分析ツールをリリースした。また、CNCBIがCLSSettlementコミュニティに加入し、同コードなどで求められている決済や、ポストトレードプロセス分野におけるベストプラクティスの実践を試みている状況だ。今後も、規制当局、セルサイド及びバイサイド投資家の全てが、同コードに準拠した規制システムやソリューションを開発することで、投資家にとってより安心・安全な取引環境が整備されることを期待したい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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