FTX、約9億ドルの資金調達に成功

2021.07.22作成

2021.07.22更新

FTX、約9億ドルの資金調達に成功

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企業価値180億ドルの評価を受ける

仮想通貨(暗号資産)デリバティブ取引所のFTXが、シリーズB(スタートアップ中盤)の投資ラウンドで約9億ドルの資金調達に成功したことが明らかになった。[1]

今回、FTXは180億ドルの企業価値があるとの評価を受け、日本のソフトバンクや米大手仮想通貨取引所のコインベースを始めとする企業から出資を受けることを決定したという。この投資ラウンドにはParadigmやSequoia Capital、Ribbit Capital、Third Pointなどの60社を超える企業が参加した。FTXのCEOであるサム・バンクマンフリード氏は、仮想通貨取引や決済ポータルを必要とするネオバンク(銀行業務ライセンスを取得せずに既存の銀行と提携してオンラインサービスを提供するスタートアップ企業)を含めた企業にAPIを通じて様々なサービスを提供したいとコメントしており、調達した資金をホワイトラベルソフトの開発に投じる方針を示している。

2019年5月に設立されたFTXは、オプションや先物、ボラティリティ商品、レバレッジトークンなどの幅広い投資商品を提供することで大手取引所との差別化を図り、現在では平均日間取引量が100億ドルを超える規模にまで成長している。これに伴ってFTXの収益は、昨年中旬に実施したシリーズA(ベンチャーキャピタル等が最初に出資する段階)の投資ラウンド時から75倍にまで増加している状況だ。また、FTXはポートフォリオトラッキングアプリのBlockfolioを買収するなど、M&Aにより事業を拡大している。

このような背景から、FTXはコインベースに続き、株式上場に向かう可能性があると期待されているようだ。これに関してバンクマンフリード氏は、将来的に株式を上場することを検討しているが、それがどのような形で可能になるかはわからないと述べ、具体的なプランがあるわけではないことを説明している。

最近では、eToroがSPACとの合併による上場を計画するなど、仮想通貨関連企業が資本市場へのアクセスを求めているが、FTXはどのような動きに出るのか、今後も同取引所の取り組みを見守っていきたい。

release date 2021.07.22

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ニュースコメント

プライベートマーケットの資金が仮想通貨市場に流入

各国政府による規制強化の流れを受け、仮想通貨市場ではICO(イニシャルコインオファリング)が下火となり、企業やプロジェクトへの資金供給が大幅に減少している。しかしながら最近ではベンチャーキャピタルなどが積極的に仮想通貨関連企業に投資し、仮想通貨市場の成長を牽引しているようだ。例えば、仮想通貨分野に特化したファンドを運用するPolychain Capitalは、コインベースやKik、Celo、Parallel Financeなどの有望なプロジェクトに投資しており、昨年時点でPolychain Capitalの運用資産は3億ドルを突破しているという。その他、シンガポールのDBS銀行が仮想通貨取引プラットフォームを立ち上げてSTO(セキュリティトークンオファリング)に対応する意向を示すなど、プライベートマーケットから投資マネーを呼び込むための環境が整備されつつある。このトレンドは将来的に拡大していくと考えられるが、仮想通貨市場はどのように変化していくのか、今後もその動向に注目していきたい。

Zero(ゼロ)
筆者:Zero(ゼロ)
著者詳細

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。金融ライターとして独立後は、仮想通貨およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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