取り締まり強化の一方で活況を呈する中国仮想通貨市場

2021.06.01作成

2021.06.01更新

取り締まり強化の一方で活況を呈する中国仮想通貨市場

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仮想通貨ニュース

投資家やトレーダーがステーブルコインを用いて取引を継続

中国政府は投機的なリスクを懸念して仮想通貨(暗号資産)市場での取り締まりを強化する方針を示しているが、国内では依然として投資家やトレーダーが仮想通貨取引を継続している。

中国の政府首脳が新たな仮想通貨規制に言及したことや、金融業界団体が金融機関に仮想通貨の取り扱いを禁止するよう警告したことを受け、先日、ビットコインは3万ドル付近まで下落した。しかしながら同仮想通貨価格は復調の兆しを見せており、現時点で3万5,000ドル程度にまで回復しているようだ。これに関してSino Global CapitalのCEOであるマシュー・グラハム氏はCNBCの取材にて、中国の仮想通貨トレーダーの影響力が低下した訳でなく、その他の材料が要因になった可能性があると主張している。[1]

仮想通貨規制が導入される以前、中国は世界最大の仮想通貨市場となっており、2015年にはビットコイン取引における92%が対人民元によるものだったという。2017年に中国政府がICO(イニシャルコインオファリング)および仮想通貨取引を禁止したことで、その値は0.007%にまで減少したが、国内の投資家やトレーダーはテザー(Tether)などのステーブルコインを用いて取引を継続している状況だ。特に今年はビットコイン価格が年初から高騰しており、中国の仮想通貨市場も盛り上がりを見せている。仮想通貨取引所BTCCの元CEOであるボビー・リー氏は、より多くの人々がステーブルコインを利用し始めていることを指摘し、それがビットコインに流入してきていると述べた。[1]

中国では、デジタル人民元の発行に向けて中国人民銀行が規制強化を実施しており、テザーなどの外貨建のステーブルコインも禁止される可能性が出てきているが、国内の仮想通貨市場はどのように変化していくのか、今後も同国での動きを見守っていきたい。

release date 2021.06.01

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ニュースコメント

中国の仮想通貨規制がマイニング事業者に波及

中国政府は仮想通貨取引だけに留まらず、特定の地域でのマイニング事業を禁止する動きを見せている。中国の新疆ウイグル自治区や内モンゴル自治区、四川省などは電力コストが安いことから世界有数のマイニングハブとなってきたが、政府はこれらの地域における電力消費の拡大を懸念しており、マイニング事業者を排除し始めているようだ。このような状況下で、マイニング事業者は他地域への移転を模索し、中には海外への移転を目指す企業も存在するものの、その多くが資金やネットワーク面での課題を抱えているという。また、既に米国やカナダ、カザフスタン、ロシアなどの主要なマイニングハブには空きがなく、米マイニング企業ルクソール(Luxor)のイーサン・ベラ氏は、中国からのマイニングマシンを受け入れるには長い時間を要するとコメントしている。中国政府が態度を硬化させたことでマイニング事業者は行き場を失いつつあるが、事業を継続させることができるのか、今後もこれら企業の動向に注目していきたい。

Zero(ゼロ)
筆者:Zero(ゼロ)
著者詳細

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。金融ライターとして独立後は、仮想通貨およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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