Facebook、リブラの名称をディエムに変更したことを発表

2020.12.10作成

2020.12.10更新

Facebook、リブラの名称をディエムに変更したことを発表

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仮想通貨ニュース

プロジェクトとしての独立性を強調する狙い

大手SNSのFacebook, Inc.(本社:1 Hacker Way, Menlo Park, California 94025[1])【以下、Facebookと称す】は、同社が開発を進める仮想通貨であるリブラ(Libra)の名称をディエム(Diem)に変更したことを発表した。[2]

先日、Facebookは2021年1月のリブラ発行を計画していることを発表したばかりだが、プロジェクトの成熟度と独立性を示すために、同仮想通貨の名称をラテン語で「日」を意味するディエムに変更することを決定したという。これに伴ってLibra AssociationもDiem Associationに組織名を改名している。現在、Diem AssociationはCEOであるStuart Levey氏を筆頭に経営陣を強化しており、複数のメンバーが加わっているようだ。また、同協会は今年4月にLibra Associationに加盟したCheckout.comなどを含む27社のメンバー企業を抱えている。

Facebookは当初、複数の法定通貨で構成される通貨バスケットに価値を裏付けられたステーブルコインを発行する予定だったものの、各国政府の反発を受けたことを背景に、まずは米ドルに連動するディエムドル(Diem Dollar)のローンチを進めているようだ。各国政府との関係に関してLevey氏は、同協会がより自律的な組織となったことを歓迎していると言及しており、ディエムが消費者保護や金融活動作業部会(Financial Action Task Force)のTravel Rule(送金時に個人情報を提供する規定)などの国際的な規制を厳守する存在であることを強調した。加えて、Levey氏はホワイトペーパーの改定でFacebookの役割を削減し、同社がブロックチェーン開発やDiem Associationに対して特別な権限を持たない構造に変更したと説明している。

スイスに拠点を置くDiem Associationは、ディエムドル発行のためにスイス金融市場監督局(Financial Market Supervisory Authority, FINMA)から許可が下りるのを待ち望んでいる状況だ。Levey氏によると、Diem Associationは規制当局との協議を継続しているが、ディエムドルは技術的に発行可能な状態にあるという。現時点でディエムドルは国際送金や加盟店での決済への利用が想定されている。

Levey氏は、将来的にディエムが通貨バスケットを裏付けとするステーブルコインとして再ローンチされる可能性があると言及した。最近、欧州主要国がECにステーブルコインへの対策強化を要請するなど、仮想通貨を取り巻く環境が変化しつつあるが、今後もFacebookの取り組みに注目していきたい。

official release 2020.12.10

出典元:

ニュースコメント

プロジェクトの仕切り直しを図るFacebook

全世界に20億人以上のユーザーベースを誇るFacebookの影響力を懸念し、各国政府がその態度を硬化させていることから、同社はステーブルコインの名称変更でプロジェクトの仕切り直しを図っているようだ。加えて、今年に入ってからFacebookは同社ステーブルコインの専用ウォレットであるカリブラ(Calibra)もノビ(Novi)に改名しており、ロゴの変更と併せて全面的なイメージの刷新を試みている。しかしながら、G20は規制上の課題への対処が十分な水準に達するまでサービスを開始すべきでないとの見解を示しているため、米国や欧州主要国でのディエム発行は困難なものになると考えられる。今回、Facebookはブロックチェーンを基盤にオープンな環境でイノベーションを促進することに焦点を当ててアピールしているが、これに対して各国の規制当局はどのような反応を示すのか、今後もその動向を見守っていきたい。

Zero(ゼロ)
筆者:Zero(ゼロ)
著者詳細

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。金融ライターとして独立後は、仮想通貨およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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