OKEx、イーサリアムオプションの提供を開始

2020.06.09作成

2020.06.09更新

OKEx、イーサリアムオプションの提供を開始

Ethereum, OKEx

仮想通貨ニュース

オプション市場を独占するDeribitを追従

大手仮想通貨取引所のOKExが、イーサリアム(Ethereum)を対象としたオプション契約の提供を開始したことが明らかになった。[1]

OKExのCEOであるJay Hao氏によると、同取引所のイーサリアムオプションは仮想通貨で決済され、1契約あたり1ETHの現物資産に紐づいているという。オプション契約は原資産を売買する権利を取引するものだが、その権利を破棄することも可能となっており、投資戦略に柔軟性をもたらすデリバティブ商品として認知されている。オプションには原資産を購入する契約のコールオプションと売却する契約のプットオプションが存在し、満期日や権利行使価格で異なる個々のプレミアムはブラックショールズモデルの理論値を基準にリアルタイムで変動する。

このイーサリアムオプションをローンチするにあたってOKExは、1,000ETH(約24万ドル相当)規模の保険ファンドを設立している。OKExの保険ファンドは相場が大幅に動いた際に発生するマージンコールの損失を補填するものだが、それがカバーできなければ、含み益を抱えるポジションを強制的に決済することになるという。これらの被害はオプションポジションを保有する投資家全体で平準化されることになるため、OKExの保険ファンドは最低限の備えだと言える。

仮想通貨市場に対する投資家の関心は年々増しており、主要な取引所ではイーサリアム先物の建玉が100%増加するなど、仮想通貨デリバティブの需要も高まってきている。特にDeribitではイーサリアムオプションの建玉が900%以上上昇している状況だ。これに関連してHao氏はオプション契約がリスクヘッジに優れた特性を有していると語っており、OKExにとっても次のステップに進むための重要な商品であることを示した。

現在、OKExは先物市場で強さを見せているが、オプション市場ではDeribitが優位性を保っており、合計13億ドルのビットコイン(Bitcoin)オプションの建玉における75%以上、合計1億4,435万ドルのイーサリアムオプションの建玉におけるほぼ全てを占めているという。一方、OKExはビットコインオプション全体の4%にしか貢献できていない。しかしながらOKExは今月18日に、仮想通貨市場全体で9番目の規模を誇るイオス(EOS)のオプション契約をローンチすることを予定するなど、Deribitを追従する姿勢を見せているだけに、業界のパワーバランスに変化を与える可能性を秘めていると言えるだろう。

official release 2020.06.09

出典元:

ニュースコメント

サービスが多様化するも複雑性が増す市場環境に懸念

近年、仮想通貨市場では主要な取引所が事業を多角化しており、総合的な仮想通貨関連サービスの提供を実現している。例えば、KuCoinはホワイトラベルサービスのKuCloudを開始してB2Bセグメントの強化を試みているようだ。また、仮想通貨デリバティブ関連の動きも活発になってきており、BitnomialがCFTCの承認を受け、ビットコインを対象としたマイクロ先物やオプション契約などの開発を行なっているという。このように仮想通貨市場ではサービスが多様化し始めているが、その構造の複雑性が潜在的なリスクになるとの懸念も高まっている。実際に今年3月には、ビットコイン価格の暴落を受けて仮想通貨のローン市場でマージンコールが発生しているだけに、これらの取引所はフェイルセーフなシステムや厳格なオペレーション体制の確保が求められると言えるだろう。

Zero(ゼロ)
筆者:Zero(ゼロ)
著者詳細

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。金融ライターとして独立後は、仮想通貨およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

「FXトピックス」 ご利用上の注意

当サイトは為替・FX・仮想通貨に関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。また、記載の情報は、編集時点で当社が信頼できると判断した情報源をもとに作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行っておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。

当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しており、事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。