BitMEX、システムダウンで入出金機能を一時停止

2020.05.21作成

2020.05.21更新

BitMEX、システムダウンで入出金機能を一時停止

仮想通貨ハッキング

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API接続に障害も1時間程度でサービスを再開

大手仮想通貨デリバティブ取引所のBitMEXが、5月19日に取引エンジンのシステムダウンに見舞われ、約75分間にわたって一部サービスを停止したことが明らかになった。[1]

同日のUTC(協定世界時)12時13分にBitMEXは、クライアントとのAPI接続に問題があるとし、オフライン状態の取引エンジンを早急に復旧すると報告した。これに伴ってBitMEXは入出金機能を1時間以上停止しており、最終的にUTC13時40分頃にキャンセルオンリーモード(新しい注文を受け付けないモード)でサービスを再開させたという。BitMEXはダウンタイム中に不意な清算が発生していないことを確認したが、その他の影響については未だ調査中であると発表した。また、BitMEXは被害を受けたユーザーに謝罪すると同時に、この一連の騒動の調査結果を直ぐに公開すると言及している。

今年3月にビットコイン(Bitcoin)価格が7,900ドルから3,600ドルに急落した際もBitMEXは同様の事態に陥っており、12億ドル相当のポジションを清算して歴史的なロングスクイーズ(ストップロスを誘発して更なる価格暴落を引き起こす現象)を発生させている。この件に関してクジラと呼ばれる大口の機関投資家が投機的にビットコインを売り浴びせていることが報告されていたが、BitMEXは意図的に市場が操作された可能性を追求せずにいたという。結果的にBitMEXが約25分間にわたってDDoS攻撃(複数のコンピューターから標的のサーバーに大量の処理負荷を与えることでサービス停止状態へ追い込む手法)を受けていたことが確認されたものの、投資家は同取引所の対応に不信感を募らせているようだ。

近年、金融業界ではサイバー犯罪が大きな脅威となっており、直近ではForex.comを運営するゲインキャピタル・ジャパンで不正アクセス事案が発生している。BitMEXはDDoS攻撃を緩和する戦略を用いてハッカーに対抗しているようだが、これがどの程度の効果を発揮するのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

official release 2020.05.21

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ニュースコメント

事業拡大を試みるも安全性に課題を抱えるBitMEX

BitMEXは日間取引量25億ドルを超える先物商品を取り扱っており、仮想通貨コミュニティでは世界最大級の仮想通貨デリバティブ取引所として認知されている。その影響力は強大でBitMEXのトランザクションがビットコインの手数料増加を招いているとの報告もあるほどだ。BitMEXは更なる事業拡大に向けてハイレバレッジな仮想通貨取引サービスをグローバル市場に展開しようと試みているが、安全性に問題を抱えていることが指摘されており、いくつかの国では同社のプラットフォームが利用できなくなっているという。実際に日本では、改正資金決済法が施行されたことをきっかけに、BitMEXは日本居住者からのアクセス制限を行うと発表している。今回のBitMEXのシステムダウンは外的要因によるものだと考えられるが、信用問題に発展する可能性もあるだけに、同取引所には真摯な姿勢で対応することが求められると言えるだろう。

Zero(ゼロ)
筆者:Zero(ゼロ)
著者詳細

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。金融ライターとして独立後は、仮想通貨およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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