ビットコイン価格の暴落を受け、ローン市場でマージンコールが発生

2020.03.17作成

2020.09.15更新

ビットコイン価格の暴落を受け、ローン市場でマージンコールが発生

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仮想通貨ニュース

各仮想通貨レンディングサービスが担保要件の引き上げを実施

ビットコイン(Bitcoin)価格が40%下落したことを受け、仮想通貨のローン市場ではストレステスト(あるシナリオに基づいたリスク評価)が行われ、大規模なマージンコール(担保の追加要求)が発生している。[1]

今月13日、仮想通貨レンディングのGenesis Capitalは、同社が抱える40社のクライアント企業に対し、1億ドルの担保の追加を求めていることを明らかにした。また、競合のCelsius Networkは、合計225社のクライアント企業に4億ドルから6億ドルのローンを貸付ており、百万ドル単位のマージンコールが何度も発生しているという。それに加え、Nexoは強制的なポジションの清算やローン返済を受けることでリスク管理を行っていると述べ、BlockFiもドル建ての貸出金に関しては同様の方法で対処中であることを公表している。[2]

ここ1年間、長期投資や資金調達、マーケットメーカーへの流動性提供などを目的に、仮想通貨レンディングの利用が急増しているが、これが仮想通貨市場の発展を促すと同時に、システム的なリスクを高める可能性があるという。これに対してGenesis CapitalのCEOであるMichael Moro氏はローン金利を見直すのに加え、仮想通貨市場が落ち着くまで100%以上を担保できるローン以外、同社が貸付を行わない方針であることを示した。実際にGenesis Capitalは、ビットコインローンの担保要件を約105%から110〜120%に引き上げ、ボラティリティが収まらない場合は、それが更に130%〜150%になる可能性があるとしている。

このような状況下、CelsiusのCEOであるAlex Mashinsky氏は、融資限度額に厳格な制限を設ける必要があると指摘したものの、これが絶好のチャンスにもなり得ると主張した。Celsiusのイーサリアム(Ethereum)ローンは、最低4%から5%、通常15%から20%の金利を採用しているが、現在、その金利が260%で高止まりしているという。一方、Nexoは仮想通貨価格が乱高下している現状を考慮し、2週間後に予定されていた新しいレンディングサービスのローンチを見合わせることを決定している。Nexoの共同創設者であるAntoni Trenchev氏は、コロナショックで大幅下落したビットコイン価格が3,867ドル前後で底を売ったと見ており、金利を変更する必要はないと言及しているが、仮想通貨市場はどのように動くのか、今後もその展開を見守っていきたい。

official release 2020.03.17

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ニュースコメント

仮想通貨業界で危機的状況が続く

年始にビットコイン価格が過去30日間の高値に到達して以降、先月にはビットコイン価格が1万ドルを超え3カ月ぶりの高値を更新するなど、今年に入って仮想通貨市場は好調を維持していたが、既存の投資市場のパニックが伝染する形で仮想通貨価格が暴落している。この仮想通貨価格の大規模な下落は、現物市場だけでなく、デリバティブ市場にも波及しており、少なくとも5億ドル分のビットコイン先物が清算されているという。その他にもビットコイン価格の低迷を背景に、そのハッシュレートが大幅に減少していることから、マイニング事業者にも何らかの影響が及ぶ可能性があると言えるだろう。現に新製品を市場投入したBitmainとMicroBTが、新型コロナウイルスの影響で生産や配送スケジュールの変更を迫られており、マイニング事業者の設備投資が遅れを取っているようだ。仮想通貨レンディングを含め仮想通貨関連企業にとっては、厳しい状況が続いているが、業界はどのように対処するのか、今後もその動向に注目していきたい。

Zero(ゼロ)
筆者:Zero(ゼロ)
著者詳細

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。金融ライターとして独立後は、仮想通貨およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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