金融サービスプロバイダー各社、仮想通貨の取り扱いを拡充

2021.04.23作成

2021.04.23更新

金融サービスプロバイダー各社、仮想通貨の取り扱いを拡充

ソリューション

FX業者 (ブローカー)

膨れ上がる需要の取り込みを模索

仮想通貨(暗号資産)市場が大きな盛り上がりを見せる中、オンラインバンキングのSwissquote Bank SA【以下、スイスクォートと称す】やソーシャルトレーディング・プロバイダーのeToro(UK)Ltd.【以下、eToroと称す】など、仮想通貨の商品ラインナップを拡充する金融サービスプロバイダーが増加傾向にある。

直近では、スイスクォートが4月21日、カルダノ(Cardano)とファイルコイン(Filecoin)、メイカー(Maker)、ユニスワップ(Uniswap)、ヤーン・ファイナンス(Yearn.Finance)の取り扱いを開始する他、4月末にはアーベ(AAVE)とアルゴランド(Algorand)、コンパウンド(Compound)、コスモス(Cosmos)を追加するという。[1]これにより、同社は合計21種類の仮想通貨を取り扱うことになり、顧客にとってはユーロもしくは米ドルを用いて、豊富な商品ラインナップから容易且つ安全に仮想通貨投資を行えるようになったとのことだ。スイスクォートは顧客需要や流動性に鑑み、新たに追加する仮想通貨を選定しており、スイスで最も多くの仮想通貨を取り扱う銀行になるという。

スイスクォートは、仮想通貨取引のパイオニア的企業としてのポジションを確立しつつある。2017年7月、同社は仮想通貨取引サービスの提供を開始して以来、継続的にサービスの拡充を図っている。仮想通取引ビジネスは、スイスクォートの想定を上回る成長を遂げており、同社にとって既に大きな収益源になっているという。また2019年3月、スイスクォートは仮想通貨カストディサービスの提供を開始した。2021年3月時点において、同社の仮想通貨関連預かり資産は約18億スイスフランに上り、仮想通貨市場への参入を試みる機関投資家向けのカストディサービスも拡充しているとのことだ。

また、eToroも積極的に仮想通貨関連サービスを強化している。同社は4月19日、チェーンリンク(Chainlink)とユニスワップの取り扱いを開始した。[2]これにより、eToroは合計18種類の仮想通貨を取り扱うことになる。同社の業務ソリューション部門バイスプレジデントを務めるDoron Rosenblum氏は、個人投資家による仮想通貨取引需要が急拡大する中、現在は新たな仮想通貨を追加するのに最適な時期であると言及している。また、チェーンリンクとユニスワップは興味深いユースケースを有しており、全ての仮想通貨が通貨として機能する設計になっている訳ではないという。eToroは8年間以上にわたり、安全に仮想通貨取引を行うサービスを提供してきており、2021年後半には新たなトークンの追加を検討しているとのことだ。

他の金融サービスプロバイダーによる仮想通貨関連の取り組み動向に目を転じると、安定したトレード環境が売りのeasyMarketsは3種類の仮想通貨の取り扱いを開始した他、メルカリが仮想通貨市場に参入するなど、続々と多様な業界プレーヤーが関連サービスの提供を試みている。

スイスクォートやeToroを始めとする金融サービスプロバイダー各社は、市場で人気が高まる仮想通貨関連サービスを拡充することで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2021.04.23

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ニュースコメント

仮想通貨関連ビジネスに注力するeToro

近年、金融業界において「ソーシャル」が一つのキーワードとなる中、ソーシャルトレードサービスを提供するeToroは、今まさに時流に乗って破竹の勢いで成長を遂げている。2013年に創業した同社は、グローバルに2,000万人以上の顧客基盤を有している。ソフトバンクグループ傘下のビジョンファンド(Vision Fund)2も出資する注目企業のeToroが、更なる顧客基盤の拡大に向けて注力している分野が仮想通貨関連ビジネスだ。同社は今回の商品ラインナップ拡充に加え、仮想通貨関連企業としては最大規模の上場となったコインベース株の取り扱いを開始するなど、継続的に関連サービスを拡充している。また、eToroはSPACとの上場を計画しており、上場を機に知名度やブランドイメージの向上を図ることで、サービス強化を続ける仮想通貨取引の拡大が期待できる。仮想通貨関連ビジネスに注力するeToroが、更なる業容拡大を図る上で如何なるソリューションを講じるか今後も注目したい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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