アブダビ証券取引所、2月14日より取引手数料を22%超引き下げ

2021.02.10作成

2021.02.10更新

アブダビ証券取引所、2月14日より取引手数料を22%超引き下げ

ソリューション

FX業者 (ブローカー)

流動性の拡大を図る意向

アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビを拠点とするアブダビ証券取引所(本社:Ground Floor - Al Ghaith Tower Hamdan Bin Mohammed Street Al Markaziyah District Abu Dhabi, UAE[1])【以下、ADXと称す】は、2月14日より取引手数料を現行の0.225%から0.175%へ引き下げることを発表した。[2]

ADXは、向こう3年間で上場企業の時価総額を倍増する戦略の一環として、取引手数料の改定を行う方針だ。これにより、同取引所はスプレッドを縮小させ、流動性の拡大を図るという。ADXが取引手数料を引き下げるのは、過去2年間において2度目のことであり、前回は事業コストの削減を目指すGhadan 2021計画下の2019年6月に実施していた。また同取引所は、年間の取引手数料が2,000万ディルハム(UAEの通貨単位)を超えるブローカーを対象に、該当年における取引手数料の支払いを免除するインセンティブプランも策定した。

取引手数料の改定に際し、ADXの会長を務めるH.E. Mohamed Ali Al Shorafa Al Hammadi氏と同取引所のCEOを務めるSaeed Hamad Al Dhaheri氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

ADX Oneと呼ばれる戦略を通じ、我々は域内で最も競争力のある取引所としてのポジション確立を目指しております。取引コストの削減は、新たな流動性供給や上場促進、高付加価値の提供に向けた投資といった戦略を遂行していく上で必要な取り組みだと認識しております。アブダビは長期的に持続可能な成長に向け、産業構造の分散を図っております。我が取引所は取引参加者のニーズにマッチした幅広い商品・サービスを提供することで、市場機能の強化を図る考えであります。

H.E. Mohamed Ali Al Shorafa Al Hammadi, Chairman of ADX - Finance Magnatesより引用

ADXにおける全取引に適用される取引手数料の削減は、新たな機関投資家の呼び込みと豊富な流動性の供給に向けた取り組みを補完する他、最高水準のサービスを提供するという我々のコミットメントの強化に繋がるでしょう。

Saeed Hamad Al Dhaheri, CEO at ADX - Finance Magnatesより引用

ADXが取引手数料を削減し、流動性の拡大を図ることで、更なる顧客基盤の拡大が期待できそうだ。

official release 2021.02.10

出典元:

ニュースコメント

新規投資家の囲い込みを図る各国取引所

ADXはアラブ市場で2番目の規模を誇る証券取引所だ。UAEが持続可能かつ産業の分散が図られた高付加価値経済の形成を目指す中、同取引所も国家の政策と歩調を合わせ、安定した金融サービスの提供と収益の多角化を推進している。今回、ADXが取引手数料を削減し、顧客基盤や流動性の拡大を図ることも、その戦略の一環と言える。他方で、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックをきっかけに、世界各国で新規投資家が急増する中、各国の取引所がこれら投資家の囲い込みを図るべく、商品・サービスの提供を強化している。例えば、ICEフューチャーズ・アブダビがCTFCよりFBOT承認を取得し、米国を拠点とする投資家向けにマーバン原油(Murban Crude Oil)を原資産とする先物取引サービスを提供する計画である。また、CMEが日本の電力・LNG先物の上場を発表した他、SIXがテーマ型ETFを上場した。ブローカー動向に目を転じると、直近では、OANDAが欧州顧客を対象にTradingViewへのフルアクセスを再開したように、海外FXブローカー各社がグローバル戦略を積極化させている。更なるグローバルリーチの拡大に向け、各国取引所が顧客ニーズにマッチしたソリューションを提供することに今後も期待したい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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