ThinkMarketsとOANDAジャパン、トルコリラ関連に取引制限措置

2020.05.11作成

2020.09.15更新

ThinkMarketsとOANDAジャパン、トルコリラ関連に取引制限措置

OANDA

FX業者 (ブローカー)

両社とも取引の再開時期は未定

5月7日にトルコリラが史上最安値を更新したが、そんな中、英国・ロンドンを拠点とする海外FX・CFD・仮想通貨関連ブローカーであるThinkMarkets(本社:4th Floor, 30 City Road, London EC1Y 2AY[1])と、米国の大手海外FXブローカーであるOANDA Corporation(本社:10 Times Square New York NY 10018[2])【以下、OANDAと称す】の日本法人OANDA Japan【以下、OANDAジャパンと称す】が、トルコリラ関連の取引制限措置を講じた。[3]

ThinkMarketsはユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)と米ドル/トルコリラ(USD/TRY)通貨ペアに関し、決済注文のみ対応する決断を下した。トルコ当局が積極的に為替介入を行う中、今後数日間は市場が通常に機能する可能性は低いとコメントしている。また、OANDAジャパンもトルコリラ関連取引を制限する措置を講じている。同社ではユーロ/トルコリラとトルコリラ/日本円(TRY/JPY)、米ドル/トルコリラ通貨ペアに関して、新規注文の受付を停止し、決済注文のみ取引可能とのことだ。トルコリラを取り巻く市場環境が悪化した場合、証拠金率の引き上げや緊急的措置としての強制決済を行う可能性があるという。尚、OANDAはトロントや欧州、アジアパシフィック(APAC)地域の各国当局の規制下において、個人投資家や機関投資家、大企業、ポートフォリオマネージャーを対象にしたFX取引サービスや為替関連情報を提供している。

トルコが新型コロナウイルス(COVID-19)による感染拡大の影響を受ける中、為替介入に用いる外貨準備不足に対する懸念が浮上しており、トルコリラ安に連れて他の新興国通貨も売られている状況だ。トルコ当局は国内の金融機関がグローバル金融機関3行とトルコリラ取引を行うことを禁じたものの、効果は限定的な模様である。同国メディアによると、当局はFXや預金、クレジット及びブローカレッジサービスに関する法律違反行為を調査しているほか、オフショア取引がトルコリラの投機に繋がっていると確信し、英国拠点の一部の金融機関による同通貨を絡めた為替操作行為を非難しているという。

尚、新型コロナウイルス動向を巡っては、ESMAが空売り規制延長に同意したほか、MASが為替介入データ公表を前倒しした。また、FCAが最良執行の報告義務を緩和するなど、グローバル各国当局が支援策を講じている。

最安値圏に沈むトルコリラの動向を探る上で、引き続き同国政府による新型コロナウイルス感染症対策や景気刺激策動向などを見守る必要がありそうだ。

official release 2020.05.11

出典元:

ニュースコメント

新型コロナ禍においてトルコからの資金引き上げを加速させる外国人投資家

トルコリラ安に歯止めがかからない状況だ。5月7日には対ドルで7.26リラ台まで下落し、過去最安値を更新した。外貨準備高が急減していることに加え、トルコ当局はシティ(Citi)グループとUBS、BNPパリバ(BNP Paribas)とのリラ取引を禁止したことにより、トルコリラの流動性リスクも高まっている。特に外貨準備高に関しては、1年以内に返済期限を迎える短期対外債務の3分の1ほどまでに急減しているという。また、エルドアン大統領が国際通貨基金(IMF)の支援を受けない姿勢を強調した事も投資家に嫌気されており、新型コロナ禍において同国からの資金引き上げを加速させている模様だ。実際に、2020年に入って外国人投資家はトルコリラ建て債券及び株式を80億ドル超売却している。米欧など主要中央銀行との通貨スワップ協定の締結も不透明なものであり、トルコリラは上昇のきっかけをつかめていない状況だ。トルコリラが対ドルで20%超急落した2018年のトルコショックのように、再び通貨危機が生じる可能性もある。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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