CME、新たな金先物商品のリリースを発表

2020.03.27作成

2020.05.13更新

CME、新たな金先物商品のリリースを発表

Nasdaq

FX業者 (ブローカー)

受渡しサイズや商品間スプレッド取引などの選択肢を提供

世界最大のデリバティブ取引所を運営するCME Group Inc.(本社:20 South Wacker Drive Chicago, Illinois 60606 USA[1])【以下、CMEと称す】は3月24日、トレーダーの取引の柔軟性を高めるべく、新たな金先物商品をリリースすることを発表した。[2]

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、海外FXブローカーやリクイディティプロバイダー(流動性供給業者)が、金商品取引の流動性枯渇に苦しんでいる状況だ。このような市場環境下、CMEは100トロイオンスと400トロイオンス、及び1キログラムの金地金を含む新たな金先物商品取引において、受渡しサービスを拡充させるとのことだ。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の業務規程の下、同商品はCMEのグローベックスを通じて取引が可能となり、CMEクリアポート(ClearPort)を通じた清算を行う模様である。現在、CMEは当局からの承認待ちの状態であることから、金先物商品のリリース日を明らかにしていないものの、今週後半には詳細を発表する計画だという。

新たな金先物商品のリリースに際し、CMEのシニアマネージングディレクター兼コモディティ・オプション商品部門グローバルヘッドを務めるDerek Sammann氏は以下のようにコメントしている。

これまでに経験したことのない市場環境下にある現在は、我が社と取引する世界中のお客様の間で多岐にわたる現物商品の受渡しニーズが高まっております。金先物商品の受渡しサイズや商品間スプレッド取引などの選択肢を提供することで、現物受渡し管理の柔軟性を最大限高めることができると考えております。

Derek Sammann, Senior Managing Director and Global Head of Commodity and Options Products, CME Group - CMEより引用

コモディティ取引需要が供給を大きく上回る状況下において、CMEは新商品の発表を行った形だ。実際に、スプレッドが大きく拡大しており、リクイディティプロバイダー各社は金商品のプライシング提供に苦慮している。Alpariを始めとする一部の海外FXブローカーは、全ての金や銀商品取引を決済のみ対応している状況である。尚、英国の有力経済紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)は3月24日、新型コロナウイルスのパンデミックを受け、金地金の供給が滞る一方で、金とトイレットペーパーを求め、強い買い需要が見られると報じている。

CMEは顧客ニーズに即した金先物商品を提供することで、更なる顧客満足度の向上が期待できそうだ。

official release 2020.03.27

出典元:

ニュースコメント

コロナショックで混乱が生じるマーケットメイキング機能

新型コロナウイルスのパンデミックを受け、CMEやナスダック(Nasdaq)がトレーディングフロアを閉鎖する決断を下したほか、NYSEも立会場を一時閉鎖し、電子取引への全面切り替えを行っている。各金融機関は、コモディティトレーダーの在宅勤務やDRサイト(緊急時の代替拠点)での業務遂行を強いられるなか、マーケットメイキング(値付け)機能が低下している模様であり、市場では流動性枯渇問題が生じているようだ。実際に、僅かな売買でも値が飛ぶ場面が散見されている。新型コロナウイルス動向を巡っては、EU各国の規制当局が空売りを禁止したほか、ESMAが通話録音に関する声明文を公表するなど、グローバル各国当局が矢継ぎ早に対応策を講じている状況である。混乱が続く金融市場下においては、CFH Clearingのように、Your Bourseと提携しリクイディティハブを活用した流動性供給を行うなど、豊富な流動性供給サービスを提供する海外FXブローカー動向にも注目したい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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