リフィニティブ、ElektronをPrimeXMのXCoreシステムと統合

2020.05.18作成

2020.05.18更新

リフィニティブ、ElektronをPrimeXMのXCoreシステムと統合

ソリューション

アプリケーション関連

XCoreのユーザーはリアルタイムのプライシング情報への容易なアクセスなどが可能

金融情報会社Refinitiv(本社:5 Canada Square London E14 5AQ United Kingdom[1])【以下、リフィニティブと称する】は、市場データ管理ソリューションであるElektron as a Service【以下、Elektronと称す】と、ブリッジブローカー(FXブローカーがリクイディティプロバイダーに注文を出す際の仲介ブローカー)のPrimeXM(本社:Kaminion 1, 4100 Limassol, Cyprus[2])が開発したXCoreシステムを統合した。[3]

今回の統合により、XCoreのユーザーはリフィニティブが提供するリアルタイムのプライシング情報へのアクセスが容易になるほか、インフラ投資の削減も期待できるという。また、超低レイテンシーのオーダールーティングやプライシングエンジンを利用できると共に、広範なリクイディティプロバイダー(流動性供給業者)へのアクセスも可能になるとのことだ。ユーザーはスタンドアロン型のサービス、もしくはより広範な管理サービスの一部としてElektronを活用できるという。

リフィニティブは、ロンドン証券取引所グループ【以下、LSEGと称す】に270億ドルで買収されることが決まっている。LSEGはリフィニティブとテクノロジーやコーポレート機能などの多岐にわたる分野で相乗効果を発揮し、両社が保有する付加価値データを有効活用していく方針だ。また、2020年3月にリフィニティブのシステム上で取引されたFXの平均日次取引高(ADV)は、5,400億ドルであったという。尚、リフィニティブはグローバルサステナブル戦略を公表したほか、リフィニティブはオルタナティブデータ関連レポートを公表するなど、多岐にわたる分野における取り組みを強化している。

一方のPrimeXMはXCoreシステムをアップグレードし、法人顧客の多様なニーズに対応したコネクティビティサービスオプションを追加した。これにより、異なるアグリゲーション(流動性集約)戦略を用いる各ユーザーは、同システム上でリクイディティプール(流動性の集約)機能の活用などの際に、リクイディティプロバイダーの追加や削除が可能となるほか、PrimeXMのサポートチームの協力を必要とせずに、選択した業者に対して現在のサービス状況をリアルタイムに把握できるとのことだ。また同社は2020年3月、システムを復元させるツールであるBackup and Restore Configuration機能を追加した。これにより、ユーザーはシステムに不具合が生じた際、同ツールを活用することで、PrimeXMのサポートチームを必要とせずにシステムを動作可能もしくは直近の状態に復元できるという。PrimeXMのXCoreはエクイニクス(Equinix)が運営するデータセンターを活用し、中央集権型の環境でブローカレッジ業界全体をカバーしたソリューションを提供している。

尚、足元では新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、MASが為替介入データ公表を前倒しするなど、グローバル各国当局は金融市場の安定化に向けた動きを強めている。また、順調に市場が成長している市場取引データビジネスに関しては、新型コロナウイルスの感染拡大が如何なる影響を及ぼすのか、注目が高まっている状況である。リフィニティブはPrimeXMと手を組み、プライシング情報の提供などを通じて市場取引データ関連サービスの強化を図っているが、今後は顧客の利用動向を見守る必要がありそうだ。

official release 2020.05.18

出典元:

ニュースコメント

Elektronを活用し市場取引データビジネスの推進を図るリフィニティブ

リフィニティブのElektronを活用することで、顧客は自社のエコシステムをリクイディティプロバイダーやサードパーティなどのシステムと統合できる。これにより、マルチアセットクラスに対応した市場データの共有や分析が可能となるほか、クラウド上のサービスになるため、インフラ投資及び運用の必要性が低下し、総所有コスト(TCO)の削減も期待できるという。同社は南北アメリカや欧州、アジアにデータセンターを設置しているが、中でもサンパウロと上海、ムンバイにデータセンターを設けており、顧客は急成長を遂げる新興国の市場データへリアルタイム且つ低コストでアクセスできるとのことだ。リフィニティブにとっては成長市場である市場取引データビジネスの市場シェアにおいて、ライバルのブルームバーグ(Bloomberg)に水をあけられている状況であり、XCoreとのシステム統合を通じて同ビジネスの強化を図っていると推察される。今後も市場取引データビジネスをリードする両雄が、顧客ニーズにマッチした画期的なソリューションを開発することを期待したい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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