INTL、GAINを買収することを発表

2020.03.02作成

2020.05.13更新

INTL、GAINを買収することを発表

買収

アプリケーション関連

買収手続きは2020年半ばに完了する見通し

米国にて幅広い金融事業を展開しているINTL FCStone Inc.(本社:155 East 44th Street, 15th Floor New York, NY 10017[1])【以下、INTLと称す】は2月27日、米国最大のFXブローカーであるForex.comを運営するGAIN Capital Holdings Inc(本社:135 US Highway 202/206, Suite 11 Bedminster, NJ 07921[2])【以下、GAINと称す】を約2億3,600万ドルで買収することを発表した。[3]

INTLは全額現金を用いて、GAINの株式を1株当たり6ドルで取得する見通しだ。またINTLは2022年に償還を迎える9,200万ドルのGAIN発行の転換社債を買い戻すと共に、2020年に償還予定の6,000万ドルの転換社債については、償還前にGAINの手許現金を用いて支払われることで合意に達したという。現状、Forex.comやCity IndexなどGAINが運営するプラットフォームを通じて取引する個人投資家及び機関投資家は、13万人以上に及ぶ。今回の買収により、これらの顧客はより高機能な商品サービスにアクセスすることができるようになる見通しだ。一方でINTLにとっては、GAINのデジタルプラットフォームを加えることで自社のデジタルエコシステムの強化に繋げられるほか、取引量や顧客数の拡大も見込まれている。

今回の買収に際し、INTLのCEOであるSean O'Connor氏とGAINのCEOを務めるGlenn Stevens氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

既存顧客との取引拡大や新規顧客の獲得に通じた市場シェアの拡大を図るべく、我が社の商品サービスを活用することで、GAINの商品機能を拡充することができるでしょう。我々は取引量の増加やスプレッドの縮小、執行機能の向上に加え、GAINの事業運営コストの削減や両社のインフラ機能の統合などにより、収益性を高めることができると確信しております。今回の買収はGAINの簿価に対し12%のプレミアムを乗せていますが、早期に株式価値と収益性を向上させることができると見込んでおります。我々は、コスト及び資本面のシナジーを発揮することで、数十年にわたる低ボラティリティ下においても収益性と業界内のプレゼンスを向上させることが可能だと考えております。また、商品や顧客セグメントの分散を強化することで、収益の変動を抑えることに繋がると確信しております。

Sean O'Connor, CEO of INTL FCStone - INTLより引用

我が社のビジネスはINTLの広く分散された事業に十分フィットするほか、株主も今回の買収により多大なプレミアムを享受することができるでしょう。我々は20年以上前の創業以来、FX市場への割安なアクセスを提供するために注力してきました。INTLの傘下に入り同社の様々な機能やエコシステムを積極的に活用することで、お客様により広範的なサービスを提供できるようになります。我が社が誇る個人投資家向けの専門性とINTLが構築する金融市場への優れたアクセス機能を融合することで、幅広い顧客層に高付加価値を創出することが可能だと考えております。

Glenn Stevens, CEO of GAIN - INTLより引用

Sean氏は両社の統合会社のトップに就く一方で、Stevens氏はINTL傘下にてGAINのビジネスを引き続き率いる見通しだ。買収手続きは、規制当局と両社の株主による承認後の2020年半ばに完了する予定である。既にGAINの議決権の44%を握るVantagePoint Capital PartnersとMichael Spencerの投資会社であるIPGL及びStevens氏は買収に合意している模様である。今後、両社が収益性の向上に結びつく如何なる共同戦略を打ち出すか注目したい。

official release 2020.03.02

出典元:

ニュースコメント

他社の軍門に下る米国FX業界のガリバーGAIN

GAINの業績は長期間にわたり低迷する一方で、経営の苦境から脱する抜本的な解決策を見出せていない状況が続いていた。他方で、米国では取引手数料無料の波が押し寄せることで、企業の収益悪化懸念が高まるなか、チャールズ・シュワブがTD Ameritradeを買収したほか、モルガンスタンレーがEトレードを買収する意向を示すなど、にわかに業界再編が進んでいる。このような市場環境下において、ようやくGAINの経営陣は他社の軍門に下る決断をしたことになる。レボリュートは新たな資金調達に成功し、NAGAはMT5をリリース、そしてStakeは英国でブローカレッジサービスを開始するなど、伝統的な金融機関とは一線を画し革新的なソリューションを提供するフィンテック企業の勢いが増している状況だ。個人投資家を中心に圧倒的な顧客基盤を誇るGAINと、積極的な買収戦略により金融アクセス機能を高めるINTLが手を組むことで、低迷するGAINの業績の巻き返しに期待したい。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒

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